水道CADとは?導入するメリット・デメリットや汎用CADとの違いを解説

水道工事に必要な図面を手書きで作成中

水道工事を行う場合には図面作成が必要です。図面作成をする場合、昔は手書きで書く方法しかありませんでした。現在では、手書きで書く頻度は減り、パソコンで書くほうが主流になりつつあります。水道工事の図面を作成するには、パソコンを用いた水道CADが重要となってきます。
そこで今回は、水道CADについての概要や水道CADと汎用CADとの違いやメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。水道工事に関する業務を効率的に行いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

水道CADとは?

寸法が書かれている平面図

CADは「Computer Aided Design」の略で、水道工事の図面作成をデジタル的に書かけるソフトウェアが水道CADといいます。水道CADを利用すると効率よく作業を進められるため、業績アップにつながるでしょう。

CADは、水道工事に限らず、航空機の設計や車の設計、電子基板の設計、建築設計など、多くの現場で利用されています。ものを作るうえではCADの利用が必須であり、手書きで書くよりもあらゆるメリットが多くあります。

水道CADを活用するメリット

水道CADを活用することで得られるメリット

ここでは6つのメリットをご紹介します。水道CADの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

簡単に図面や見積もりが作成できる

水道CADを活用すると、水道工事などの図面作成が簡単に作成できます。図面作成は手書きでも可能ですが、時間と労力がかかります。パソコンに導入した水道CADを利用すると、時間短縮につながるため、生産性が大幅に上がります。水道CADは、パソコンの知識があまりない方でも使いやすいツールです。商品によっては使い方がシンプルな機能が多数搭載されているため、パソコンに不慣れな方でも使用できるものが多いです。

手書きに比べて作業効率が向上する

水道CADを利用すると、手書きに比べて作業効率が向上します。水道CADは一度書いた図面を使用し、他のものに簡単に置き換えられるため、次の図面を作成するための時間も省けます。大量の図面をパソコン一台で管理でき、紙の資料を保管する必要がないのもメリットです。図面を確認したいときにパソコンを開けば、すぐ確認できるのも水道CADのメリットといえるでしょう。

異なる担当者でも統一した図面の作成ができる

水道CADを利用すると、自分以外の人が作成しても同じ図面を作成できるのがメリットです。自分以外の従業員も同じ水道CADを利用すれば、統一した図面を作れるため、複数の作業員同士での共有が容易なことが特徴です。同じ図面を作成するためにも、会社全体で従業員に水道CADの扱い方を覚えてもらうことが大切といえます。

水道に特化したシンプルなCAD構成になっている

水道CADは、水道に特化したシンプルなCAD構成になっていることが特徴で、初心者でも扱いやすいことがメリットです。CADの種類によっては構成が複雑なものもありますが、水道CADに関しては基本的には操作方法がシンプルです。機能が多数搭載されていることから、普段あまりパソコンを使用しない方でも慣れてくれば簡単に操作できるようになります。

各市町村の指針に沿った申請書類がまとめて作成ができる

水道CADは図面を作成するだけでなく、申請書類をまとめて作成できるものもあります。手書きで書類を作成して申請する場合は、図面作成と各市町村に申請する書類は別に記入しなければいけません。一方、水道CADを利用すれば、作成した図面をそのまま利用できるため、申請書類に簡単に置き換えられます。このように水道CADを使えば、各市町村の指針に沿った申請書類も効率的に作成できるのがメリットのひとつです。

サポート体制が整っている

水道CADを利用すると、わからないことがあればサポートしてもらえる場合があります。基本的には水道CADを導入した際は、はじめに導入説明をおこない、わからないことがあれば電話やメールなどでサポートしてくれる体制が整っています。これからはじめて水道CADを利用しようという方や、使いこなせるかと不安に感じている方も安心してお使いいただけます。

水道CADを活用するデメリット

水道CADを活用するデメリットは、導入コストがかかる点です。水道CADにかかる費用は、高価なものから安価なものなど価格帯もさまざまです。CADの中には無料のものもありますが、できる作業が限定的で専門性に欠けるものが多いです。費用はかかりますが、有料の水道CADを利用すればさまざまな機能が使えます。機能面や費用を照らし合わせて比較し、ご自身の用途に適した水道CADを選んでいく必要があります。

水道CADで活用できる主な内容

水道CADは簡単に図面を作成できるだけでなく、市町村に提出する申請書類も作成できます。図面作成や申請書類、見積など簡単に作成できるため、業務の効率化を図れます。ここでは、水道CADで活用できる具体的な内容について詳しく解説します。

平面図・縦断図・立面図の自動作成

水道CADは、平面図や縦断図、立面図を自動で作成できます。必要な情報をマウスでクリックして配置することで、図面を描けます。また、自動で作成できるだけでなく、編集作業も可能です。立面図の重なりなどは伸縮機能を利用して修正可能で、配管の長さも簡単に変えられるので便利です。

水理計算書の自動作成

戸建て、集合住宅などの自動で作成した立面図から、自動で水理計算をすることで水理計算書類を作成できます。水道CADツールの同時使用水栓、集計する区間の項目を選ぶだけで自動計算してくれるので大変便利です。計算結果は書式が市町村指定自分でプリントアウトできるも特徴です。

PDFデータをCADデータに変換

水道CAD は、外部ファイルの読込・書出が可能なため、PDFデータをそのままCADデータに変換できます。専門CADの場合、「DXFしか読み込めない」と表示される場合もありますが、水道CADではそのような問題がありません。PDFデータに限らず、画像データやスキャナーからも読み込める機能が搭載されています。

見積書・請求書の作成

計画図などを描いた際に、材料集計されていれば、自動で見積書・請求書の作成が可能です。ボタンクリック一つで請求書を作成できるため、わざわざ手間をかけて計算する必要もありません。

材料集計や材料名の自動表示

水道CADでは、計画図を用いてボタンを押すだけで材料集計や材料名の表示を自動で行ってくれます。手間のかかる入力作業が不要なため、効率よく作業を進められます。表示されたものの単価変更や掛率調整も可能で、自由に調整できます。

水理計算を自動で計算

水道CADでは水理計算も自動で行ってくれます。同時使用戸数率やBL1ルーム、BLファミリー、人数、これらの4つの方法で区間流量と呼ばれる瞬間最大使用水量を考算出し、損失水頭を計算してくれます。水道CADは自動で計算するため、入力ミスが起こらない点も魅力です。

水道CADと汎用CADの違いは?どちらを使うべき?

CADを使用する場合、水道CADと汎用CADのどちらを使うべきか悩む人もいるでしょう。汎用CADとは、図面作成を行えるCADとしては同じですが、水道の図面作成に特化したものではありません。幅広い分野で使用でき、汎用CADを持っていればさまざまな図面作成に使用できるのがメリットです。

しかしながら、汎用CADの場合は水道の図面作成に特化していないため、水道CADと比べて扱いづらさがあります。水道の図面作成に必要な専門部品や複雑な構造を自分の手で記入しなければならず、効率的ではありません。さらに、汎用CADにオプションとして機能を追加していく場合は、別途費用がかかることもデメリットです。

水道工事の図面作成は専門知識が必要なため、汎用CADではなく費用をかけてでも「水道CADの使用をおすすめ」します。複雑な構造や書類作成なども自動で行えるため、導入することで作業効率が格段と上がります。汎用CADでも水道の図面作成は可能ですが、作業の負担や図面作成のミスを減らすためにも、専用の水道CADを使用していくのが望ましいでしょう。

「ソフトリンク」の水道CADの特徴

水道CADを使用する場合は、「ソフトリンク」の水道CADのご使用をおすすめします。「ソフトリンク」の水道CADは、図面作成を効率的に行うための最適なツールといえます。
汎用CADでは、水道の図面作成に対応できないことが多々あります。「ソフトリンク」の水道CADであれば、平面図や縦断図、立面図など自動作成してくれるだけでなく、図面から水理計算書も作成可能です。また作成したデータから、全国各市町村に対応した申請書類も作成できるなど、水道CADならではのさまざまな機能が搭載されています。

PDFのデータをCADデータに変換でき、DXF・JWW・SXF・DWG ・JWC・SFCなどのデータファイルも読み込み可能です。もし水道CADを使用していてわからないことがあれば、サポートセンターに相談することも可能です。パソコンが苦手な方でも作業しやすい水道CADであるため、はじめてのご使用の方でも安心して扱えます。

水道CADの導入費用の目安

水道CADを導入する場合の費用の目安をご紹介します。水道CADには、無料のものと有料のものがあります。無料のものは、作業できる範囲が限定的なためおすすめしません。

有料の水道CADには、汎用CADと水道に特化した水道CADと2種類あります。水道工事の図面作成を行う場合は、水道専門の水道CADを購入しましょう。水道CADを購入する際は、まず買い切りタイプなのかサブスクリプション型なのか確認が必要です。買い切りタイプは一度購入すると費用はかかりませんが、サブスクリプション型は基本、月額制や年額制のものが多いです。サブスクリプション型は初期費用が少ないのがメリットですが、使用しない月も費用を払う必要があります。買い切りタイプのものは、一度購入すれば使い続けられますが、初期費用がかかります。ご自身の使用状況によって、購入タイプを選択してください。
水道CADの費用は会社によって異なり、1万円以内で購入できるものや10万円以上の商品などさまざまです。サポート体制や機能などを十分比較したうえで、水道CADを選ぶことが大切です。

また費用を抑えたいからといって、安すぎる水道CADはあまりおすすめできません。使いたい機能があっても、あとからオプションを追加しなければ使用できないケースもあるためです。水道CADを購入する前に価格はもちろん、それぞれの機能面を十分に理解したうえで比較検討し、最適なものを選びましょう。

水道CADを導入する場合のチェックポイント

水道CADを導入する際は、いくつか確認が必要です。水道CADは製品によって搭載されている機能が全く異なるため、ご自身が必要としている機能が備わったものを選ばなければなりません。ここでは、水道CADを購入する際のチェックポイントについて確認してみましょう。

導入後のサポート体制を確認する

水道CADを購入する際は、サポートが充実しているかどうか確認してください。水道CADの中には、購入後にサポートが受けられない場合があります。サポートがない水道CADを購入してしまうと、使い方がわからないときに相談ができずに、作業が上手く進まずにかえって非効率になる可能性があります。
効率的に作業を進めるには、サポート体制が充実していることが重要です。会社によっては電話やメールで相談に乗ってくれるところもあるため、事前にどのようなサポート内容なのかを確認しておきましょう。

操作性を確認する

水道CADの操作性も、水道CADによって異なるので確認しましょう。水理計算や材料集計を自動で行えることや、はじめて使う人でも簡単に操作できるかどうかも確認すべきポイントです。水道CADの中には、操作方法が複雑なものもあり、使いこなすまでに時間がかかってしまうでしょう。パソコンがあまり得意でない方や初心者には、操作方法がよりシンプルな水道CADを選ぶことをおすすめします。

必要な機能の内容が備わっているかを確認する

操作性が簡単で、かつサポート体制が充実した水道CADがみつかったら、次は機能性についても確認しましょう。ご自身が使いたい機能が搭載されているかどうかを確認します。購入したあとから機能を増やしたい場合は、オプションを追加する必要があります。オプションを追加すれば、それだけ費用もかかりますし、手間もかかってしまいます。購入する前にどのような機能が搭載されているかよく確認することで、用途に適した水道CADを選択できます。

一括管理ができるかを確認する

使用したい水道CADが「一括管理」できるかどうかも確認してください。一括管理できると、データを比較しやすくなるほか、知りたいデータをすぐに読み込み、調べられます。図面を手書きで描く場合は、図面書の管理に手間がかかります。一方、水道CADを使えば、すべての情報がデータ化されて一括管理できるため、管理の手間も省けます。

まとめ

水道CADを導入するメリットやデメリットについて紹介しました。水道CADには、無料のものや有料のものがあります。水道CADを使用する際は機能面やサポート面でも優れていることから、費用をかけてでも有料の水道CADの使用をおすすめします。

有料の水道CADは買い切りタイプ、またはサブスクリプション型があり、機能性やサポート内容なども製品によりそれぞれ異なります。購入する際はそれぞれの特徴や機能などを十分に確認し、ご自身が希望している機能が搭載されているどうかも必ず確認してください。

これまで水道工事の図面を手書きで描いていた方や汎用CADを使っている方は、この機会に水道専用の水道CADのご利用をおすすめします。「ソフトリンク」では、各工事業者様の目的にあったソフトウェアを多数取り揃えています。図面の書類作成でお困りの方は、ぜひ一度「ソフトリンク」の水道CADをお試しください。

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